札幌市中央卸売市場の荷受・髙橋水産(株)(髙橋清一郎社長)は25日、北海道の食材発掘、食文化の研修などで来札した台湾の日本料理店経営者や貿易商との商談会を開いた。台湾市場には2009年から現地の業務筋などに販路を持つ卸業者と連携し、鮮魚を主体に週2、3回、新千歳空港から空輸しており、輸出拡大に向け、アブラガレイなど北海道産の「新商材」を紹介した。
道漁連と道こんぶ消費拡大協議会は24日、札幌市内の保育園「ちあふる・あつべつ」で昆布食育授業を開いた。NPO法人共育フォーラムの太田稔代表理事が講師を担当、コンブ採取を疑似体験させたり漁具(カギ)の模型を使って実際の長さを教えるなど園児を楽しませながら授業を展開した。
陸奥湾の半成貝が6万8000トンと過去最高を記録した今季。その大半は主力製品のベビーに仕向けられた。年間消費量の1.5倍近い生産量が見込まれる中、商戦本番を迎えた今後の消流が焦点となる。値ごろ感から消費は順調だが、膨大な供給量に加え大型サイズの消化を不安視する声も少なくない。
釧路市の水産加工大手・(株)マルサ笹谷商店(笹谷智貴社長)は、道東沖で水揚げが増加するイワシの有効活用に向け、魚粉・魚油を製造するミール工場を増設、2工場体制に処理能力を強化した。1日の処理能力は従来の800トンから1600トンに倍増。9月15日から稼働を開始した。
水揚げが本格化した北海道の秋サケ定置漁。えりも漁協冬島地区で従事する坂本雅彦さん、悠さんの兄弟が今季から一般の人を対象に事業化した「漁師体験」を始動した。定置船「第五十八宝漁丸(18トン)」の操業時に網起こしなどを一緒に体感。漁業や秋サケなど魚介類を身近に感じてもらうことで、魚食普及、さらには担い手確保などにつながることを見据えた新たな挑戦。地元・様似町も地域漁業の振興などに結び付く取り組みとして期待を寄せている。
堺の伝統産業と生け花を組み合わせた中高生の作品を展示する「よく見よう郷土堺」展が8月29日~9月3日、大阪の百貨店「堺タカシマヤ」で開かれ、今回は「育てよう海の宝物―昆布と花―」をテーマに原藻やおぼろ昆布などを取り入れた独創的な作品が並んだ=写真。
道東沖のサンマ漁は苦戦が続いている。9月中旬に入っても公海操業で魚群も薄い状況。日量1000トン以上が一度もなく、過去最低水準で推移している。漁業情報サービスセンターは今後の漁況も「10月上旬に道東海域に来遊する可能性があるが、来遊量は少ない」と厳しい見方を示す。
岩手県陸前高田市の広田湾漁協(砂田光保組合長)は15日、同市に再建された道の駅「高田松原」に直売所を開業した。東日本大震災以来、8年半ぶりの念願の再開となる。広田湾産の知名度向上が狙いで、人気のホタテやエゾイシカゲガイ、自慢のボイル塩蔵ワカメ、高鮮度の定置漁獲魚などをアピール。
水揚げ減少に頭を痛める「鮭の町」の挑戦が始まった。岩手県宮古市は11日、ホシガレイの陸上養殖を同市の水産研究・教育機構東北区水産研究所宮古庁舎で開始した。秋サケなどの漁獲減少が恒常的となる中、魚類養殖を事業化につなげ水揚げの補完を狙う調査事業。約1年で1キロほどに成長させ、宮古市場に上場する計画だ。
余市町の有限会社丸イ伊藤商店(伊藤正博社長、電話0135・22・3616)は、主力商材のニシンで開発した骨まで丸ごと食べられる一夜干しで、ホッケ、アカガレイを新たにラインアップした。魚食の敬遠要因に挙げられる骨の問題を解消。併せて加熱調理済みで簡便・時短など昨今の消費者志向もとらえ、各種販路に売り込んでいる。