湧別漁協は今シーズンから1年カキのブランド「漁師が恋した小さな牡蠣~COYSTER」の販売を本格化する。2年目の出荷を前に、10月28日には東京都で試食会を開催。一般客や飲食店関係者ら定員100人を上回る約120人が参加する盛況ぶり。ブランド浸透へ弾みを付けた。
日本昆布協会(大西智明会長)の消流宣伝事業をサポートする「昆布大使」。1年任期で2013年から約110人を委嘱、本年度からは71人が任期を設けずに活動している。同協会の食育授業やイベント出展のほか、会員企業は店の宣伝や商品づくりで、各地区昆布協会も食育・普及活動などで連携を深めている。10月下旬に東京で開かれた懇談会で協力事例を報告した。
昆布森漁協(後藤義勝組合長)所属の木下憲一さんは仙鳳趾カキに新たなブランド「元祖 ミルク牡蠣」をプロデュースし今季10月から殻付きカキの出荷を始めた。さらに11月からはむき身専用トップシールでも「ミルク牡蠣」を出荷する計画だ。
留萌管内で三陸向けの半成貝出荷が始まった。一部に1~2割ほどへい死している地区も見られるが、大半は例年並みのサイズに成長。11月頭から北るもい漁協苫前地区を皮切りに順次出荷している。ただ宮城県の水揚げ悪化に伴う危機的な経営状況から、数量は大幅に落ち込む。
白糠漁協のシシャモ漁は、シケに操業を阻まれる出足となった。初日の水揚げは低調だった昨年を大幅に上回ったものの、翌日から9日間続けて休漁。着業者は「これだけシケ休みが続いたのは初めて」と口をそろえる異例の展開となった。初日小型だった魚体は2日目に向上。浜値は上でキロ900円台スタートも2日目に同1560円まで上昇した。
オホーツクのけた引漁は、南部地域の沙留、網走漁協が10月末で終漁した。漁場造成を含めた水揚量は沙留が1万2770トンで達成率98%、網走が8600トンで同119%。アソートは5Sまたは4S中心、浜値はキロ100円台前半で推移した。
沙留漁協(横内武久組合長)が沙留漁港で建設を進めていた新上架施設が完成、11月上旬から稼働を始めた。1982年に供用開始した旧施設の老朽化に伴う更新で、クレーン式を採用。懸案だった上・下架作業の省力化と安全性の向上、維持・管理コストの軽減と併せ、7色に光る夜間照明などの機能も備え、漁業・漁港のイメージアップも期待されている。
歯舞漁協は農林水産省の「農山漁村振興交付金・農泊(渚泊)推進対策事業」を通じ、漁民泊や大手旅行会社との協業で旅行客の受け入れに注力している。交流人口の増加を図りつつ、地元で採取した海産物の認知度アップや消費拡大に結実させたい方針だ。
昆布の魅力を発信する「北海道こんぶDay」が10月27日、札幌の北大総合博物館で開かれた。家族連れなど約550人が来場、銘柄別の「きき出汁体験」などさまざまな体験コーナーでコンブに触れ楽しんでいた。
北海道の秋サケは、水産研究・教育機構北水研が9月末時点で推定した年齢別来遊数によると、2013年級の5年魚が1994年以降で一番少なく、2014年級の4年魚が全体に占める割合は最高となった。また、平均目廻りは1989年以降で最小に低下している。