マダラ商戦が後半戦に入った。年明け早々まで出足からの薄漁高値が続いていたが、1月中旬以降、広尾や釧路で水揚げが上向き、浜値も落ち着きだした。親製品は量販店の吸い込みが今のところ順調だが、今後の消流はニシンやマガレイなど春商材の水揚げ状況が焦点。一方、白子(タチ)は飲食店の引き合いが低調なままで盛り上がりに欠けている。
宮城県漁協は13日、東京・大手町のサンケイビルに「宮城牡蠣の家 大漁や」をオープンした。4月7日(予定)までの期間限定で、今年で3回目。同日オープニングセレモニーが開かれ、今村雅弘復興大臣、村井嘉浩宮城県知事らが出席。みやぎ絆大使でリオ五輪バドミントン金メダルの「タカマツペア」こと、髙橋礼華さん、松友美佐紀さんも応援に駆け付け、会場を盛り上げた。
総菜メーカーの株式会社ヤマザキ(静岡県)は今年、福島吉岡漁協と福島町と連携し養殖(促成)間引きコンブの製品化に乗り出す。2月に町内に新会社を設立、今春収穫する間引きコンブを生ベースで約100トン仕入れ、浅炊きなどの総菜に加工、全国に発信していく。
サロマ湖の氷下漁がスタートした。常呂漁協のチカは出足好調で14日現在の水揚げは昨年の4割増。2年連続で好漁している。佐呂間は昨年より1カ月早く操業開始。浜値は常呂の中でキロ160円台、佐呂間の小で280円と若干強含み。
「漁師の手づくりいくら」など6次産業化に取り組む銭亀沢漁協の柴田梅彦さんは昨年、消費者の少量志向に即した食べ切りサイズの「ハートいくら」を新たに作った。
青森県の青森地方水産業改良普及所は三厩、竜飛今別の両漁協で水揚げされる本マグロ(クロマグロ)の脂乗りを測定している。同県の代表ブランド大間産の価格に近づける狙いだ。年末までに394尾が東京・築地市場などに送られ「目利きの評価と合っている。十分使えそうだ」と手応え。素脂肪率という科学的データをアピールしての出荷を視野に入れる。
えりも町の株式会社マルデン(傳法貴司社長)は、日高のブランド秋サケ「銀聖」を使った定塩生食フィレーを開発した。オリーブオイルに漬け込みうま味を凝縮。輸入養殖物が台頭する洋食需要にも対応した新商品で、北海道産秋サケの新たな市場開拓を目指す。4月ごろ発売予定。16日に札幌市のホテルオークラ札幌で発表会を開き、取引先などにお披露目した。
噴火湾で生産する2年貝(加工貝)の今季出荷計画は、2万トン割れの低水準となる見通しだ。渡島は6単協合わせ1万1600~1万3100トン、胆振は5000トンで合計1万6600~1万8100トン。昨季実績比6割減となる。昨年8月の台風被害に加え、予想以上にへい死が発生したものとみられる。
青森県深浦町の風合瀬漁協女性部加工部会はギバサ(アカモク)しょうゆ漬けの生産、販売を始めて4年になる。「少しでも付加価値を上げたい」(山本裕行美=ゆきみ・次期会長)と漁協から原藻を買い取る。同町の特産品に認定され売れ行きは安定、年5000パックほどの人気を誇る。
いぶり噴火湾漁協・有珠地区の中野龍一・智子(のりこ)夫妻(中野水産)は、独自に編み出した道具を駆使して海藻を採取し、未利用資源を活用したのりつくだ煮の製品化にも取り組んでいる。新製品は味、食感にこだわった逸品。昨年から販売開始し評判も上々だ。一方、海藻の採り方を若手漁業者にも伝授。浜の名産を後生へと引き継いでいる。