(地独)青森県産業技術センター内水面研究所は今季のサケ稚魚生産で、ふ化用水を加温する新技術の卵管理システムで発眼までの期間を短縮し、放流に適する1グラムサイズまでの成長を早める実証試験を行う。用水の温度が低いふ化場では1グラム未満でも適期に放流せざるを得ないという現状があり、改善を狙う。試験は老部川ふ化場(東通村)で10月下旬から予定される。
10万トン超えの水揚げとなった青森県陸奥湾。浜値高騰で金額は200億円(税込)を突破、ともに史上最高を更新中だ。県漁連は来年3月までに約6000トンの成貝出荷を予測、本年度の水揚量は10万6~7000トンとなる見通し。浜値も高値基調で金額のさらなる上積みが期待される。
六次産業化に特化した展示会が千葉県の幕張メッセで12~14日開催された。食品機械、厨房機器メーカーの出展が目立っていた。農業向けをメーンとする展示会だが、水産関連でも活躍している機器が目白押し。それぞれ得意の技術を披露し、生産者の「加工」を後押しする提案を行った。
根室湾中部漁協のホッキけた引はナギに恵まれ、順調にノルマを消化している。浜値もキロ500円前後と、ここ3、4年並みの高値で推移している。
道漁連と道こんぶ消費拡大協議会は17日、札幌市立手稲宮丘小学校で昆布に関する食育授業を開いた。同校5年生108人とその保護者16人が対象。だしの試飲でうま味の相乗効果を体感させるとともに、原藻や漁具、漁模様の映像を見せながら授業を展開、日本の食文化を支える昆布への関心を高めた。
今季の玉冷消流は、輸出・内販とも昨年以上に停滞感が加速。価格修正後の輸出動向に見解が二分するが米国中心の輸出好転に大きな動きは見られず、こう着状態は打開できていない。需要低迷で大量繰り越しも現実味を帯びる中、今後の需給動向に注目が集まる。
今年のボイル生産量は前年比30%減の7000トンと低水準。供給量は期首在庫1000トンと合わせ8000トン、過去10年で最少規模となった。NET1キロ価格は1600円と高値形成。それでも生産減を反映し消化は進んだ。
今年再開した29号根室海域は、当初計画を若干下回る908トンを水揚げした。道内の減産高値を背景にキロ平均単価は331円と好値を付け、金額は計画超えの3億2400万円となった。
北海道のスルメイカ釣漁は、太平洋側を中心に漁が薄く浜値が高騰している。木箱は1万円を超えることが多く、1万4000円~1万5000円台に達する地区も。漁業関係者らは「例年に比べ木箱は3倍、発泡は倍以上」「今まで聞いたことがない価格」と一様に驚く。一方、加工業者は原料手当てをストップしたり一部商品の製造中止を視野に入れるところも出ている。