ホタテ加工など水産加工現場で労働力不足が深刻化する中、湧別漁協は9月から殻むき作業の機械化実証試験に乗り出した。株式会社ニッコー(釧路市)製の自動生むき機「オートシェラー」を使用し貝柱の品質面や生産効率を検証、ホタテ加工の新たな形態を模索している。1日には食味試験を実施。参加者60人の舌をうならせる出来映えに関係者は大きな手応えを感じていた。
日本昆布協会(田村満則会長)は、本年度も昆布食育教室に力を入れている。会員企業代表者や、消流宣伝事業をサポートする「昆布大使」が講師を担当。銘柄別のだしやみそ汁の飲み比べなどを通し、うま味を体感してもらうとともに、クイズを交え楽しく授業を展開している。
岩手県産アワビの第2期(12月)分入札が11月30日、盛岡市の県水産会館で開催された。269.9トンが上場、10キロ当たり9万8157円平均で落札され、第1期(11月)分を4.4%下回った。主体仕向けとなる干鮑の製品歩留まりが低下し、香港市況の低迷も伝えられる中、1期の開口(出漁)、出荷減少で好値を保った。
宮城県漁協は1日、船舶用無線の漁業海岸局を開局した。東日本大震災で被害を受けた11局を志津川、表浜、亘理の3局に統廃合し、共通波による県内沿岸全域での送受信網を再構築。全国初の統合海岸局となる。従来の音声情報に加え、文字や漁船位置などのデジタルデータ情報にも対応できるシステムにした。
ホタテ加工を主力とする株式会社マルニシ西田水産(堀川保社長、電話01374・2・2873)は、登別・白老地区のホッキ漁で混獲される「ビノスガイ」の有効活用に向け、活の取り扱いに乗り出した。韓国向けに6回で計80トンを出荷。漁獲量次第だが、来季以降も継続していく計画。
ひやま漁協のスケソ延縄が11月下旬に始まった。出足の水揚げは多くて日量29トンほど、少ない日で8~9トン。浜値はキロ200円台中心だが未熟卵が多い場合は200円割れとなっている。
大詰めを迎えた新巻き商戦は、水揚げが10万トン台半ばと昨年並みの不振となり、生鮮や冷凍ドレス向け主体の処理から生産量が引き続き低水準。卸相場はほぼ昨年並みで、小箱(10キロ)は需給均衡の様相。一方、大箱(19.5キロ)は特に単価高となる4、5尾のマーケットが縮小しており、年内に順調に消化できるかが焦点だ。
広尾、大樹、大津の十勝3単協とえりも漁協庶野支所でつくる十勝管内ししゃも漁業調整協議会(石井毅会長)は11月29日、新千歳空港で、シシャモの試食・販売会を開いた。漁業者や漁協職員らがパンフレットなどを手に、焼きたての一夜干しシシャモを無料提供、空港を利用する道内外多くの人に十勝産をPRした=写真。