釧路市漁協のツブかご船8隻は、真ツブの高品質出荷に力を入れている。漁獲後に殻の汚れをブラシで除去し、サイズごとに選別。水温調節した紫外線殺菌処理海水の水槽に一定時間入れて泥出し。殺菌水氷入りの発泡に詰めて新富士市場に出荷する。道内外各地に流通、鮮度・品質面の評価は高く、ブランドとして定着している。
7月15日に始まった釧路のスルメイカ釣り漁は昨年を下回る出足となっている。釧路管内いか釣漁業協議会のまとめによると、同月末現在、水揚げ日数は昨年より4日少ない9日間で、累計数量は前年同期比34%減の316トン(箱数38%減3万200箱)。道東で操業する外来船も徐々に増えており、今後の漁本格化に期待がかかる。
長万部漁協の養殖漁家は、7月中旬から稚貝採取を始め、大半の漁家が終盤戦に入った。必要数量は十分確保しており、着業者は「成長も順調」と強調。半面、ヤスデが激増しており「排除する手間が余計にかかる」と頭を抱えている。
高値で終始した養殖ギンザケ(7月29日、石巻市場)
宮城県の養殖ギンザケが高値のまま終漁を迎える。産地市場への出荷は石巻と南三陸が2日に終わり、女川では入札が5日、相対販売が7日の終了を予定。今季の平均は500円台半ばとなって昨年(376円)を5割近く上回る。生産者には国のがんばる養殖復興支援事業の最終年にもあたり絶好のシーズンに。水揚げは昨年(1万1383トン)をやや超えそうだ。
水産庁は7月31日、今季の棒受網漁を対象にした北西太平洋サンマ長期漁海況予報を発表した。昨年より資源量は増加し、来遊量は前年を上回り、魚体組成も漁期を通し大型魚の割合が高い見通し。漁況は大型船出漁直後には低調、道東海域の漁場は8月下旬が散発的だが、9月に上向くと予想している。
釧路市漁協の総合流通センターは、釧路産のサバを使った「しめさば」の販路開拓に力を入れている。昨年産で2月から製造販売を開始。量販店の店頭販売に加え、すしネタなどで業務筋にも利用されて好評を得ており、定番商品化に向け、今季も道東沖での漁場形成、釧路港への水揚げ増に期待している。
えりも漁協のコンブ漁が最盛期を迎えている。今季は総体的に繁茂しており、平野正男組合長は「低調だった昨年の2、3倍は採りたい」と意気込む。天日乾燥の日高管内は、天候が生産量を左右する大きなポイントとなるため、着業者は今後の好天と順調操業に期待している。
八雲町漁協のカレイ刺網は、ハシリからソウハチが好漁だ。例年6月末ごろでアカガレイに切り替わるが、ことしは7月に入っても好調を維持。浜値も高値キロ200円台後半と好値を付けている。
宮城県塩竈市を拠点に「三陸産カキ」などの加工販売、飲食店経営を行っている五光食品株式会社(赤倉賢社長、電話022・363・1811)は、カキ製品の新たな加工技術確立に向けての取り組みを始めている。