岩手県久慈市の㈲北三陸天然市場(小笠原ひとみ社長、電話0194・61・1116)は、久慈近海で水揚げされた魚介類を「潮騒の一夜干し」シリーズで商品展開している。塩分を控え、「低温除湿乾燥製法」でふっくらとした食感に仕上げているのが特長。「北三陸の魚の味をそのまんま味わってもらう」自慢の逸品として広くアピールしている。
北海道の秋サケ来遊予測で河川そ上数が親魚捕獲計画を下回る見通しが示されている日本海中・南部地区の漁業者は今季、解禁(石狩管内9月1日、後志・桧山管内同3日)から自主規制措置を実施する。垣網の不設置などで2週間水揚げを遅らせ、減産覚悟で親魚確保に万全を期す。
利尻漁協のウニたも漁は水揚げが伸び悩んでいる。海藻の大量繁茂でウニが見つけにくい漁場が多く、着業者は採捕に苦戦。一方、浜値は水揚げとロシア産の輸入量減少などで、キロ1万円後半の好値を付けている。
岩手県産養殖素干しコンブの初入札が15日、宮古市の県漁連北部支所で開催された。重茂、田老町の両漁協が9155箱(1箱10キロ)を上場、主体の黒長切が両漁協産とも1万1000円を超え史上最高値となるなど、全品目が昨シーズンの相対販売価格を上回った。入札移行で競争原理が働いたとの見方がある。
一般社団法人岩手県栽培漁業協会(大船渡市)は16日、ナマコ種苗の大震災後初となる生産に向け種市事業所(洋野町)で採卵、授精を開始した。30ミリに飼育し11月から来年7月までに30万個を出荷する計画だ。被災から復興に向かい、漁協の種苗放流意欲の再燃に応えていく。
湧別漁協のけた引漁は、ハシリから1隻日産20トンペースで順調な操業を重ねている。12日現在で6000トンを水揚げした。
操業海区はD海区。12隻で日産240トンの水揚げペース。ことしの生産計画は昨年実績比で14%減の3万2000トン。
根室貝殻さお前コンブの値決めは、交渉開始2日後の16日に妥結。1等は昨年比2.4%高の10キロ1万7300円、3等は同4.8%高の1万1000円、4等は同2.1%高の9600円となった。
7月1日に解禁したサロマ湖3単協のホッカイシマエビ漁は、不振だった昨年の水揚量をさらに下回り、休漁を余儀なくされた。14日から20日まで資源調査を実施し今後の対応を決める。
一昨年、昨年と道東沖で好漁が続いたサバの資源利用に向け、釧路市、散布の2単協が今季、延縄漁の試験操業に乗り出す。10トン未満船計4隻で、鮮度保持によるブランド化を柱にした取り組み。漁海況次第だが、早ければ、7月下旬から操業を開始する。
産直を売りにした海鮮居酒屋は全国的に人気だが、中でも株式会社エー・ピーカンパニー(米山久社長)が首都圏で12店舗を展開する「四十八漁場」は極めつけ。全国の漁港から漁師直結の鮮魚を空輸、羽田の自社配送センターで仕分け後、夕方から各店で提供する。浜直結により「良い品を手頃な価格で」という客のニーズと漁家増収に貢献する同店は、店舗・仕入れ先の拡大に勢いを増している。