マリンフーズ(株)はサーモン商品群を拡充する。今年からチリの最南端エリアで養殖したサーモントラウトを販売。同地の海峡名にちなんで「マゼランの恵み」と冠してブランド化を進める。昨年から先行展開しているトルコ産サーモントラウトとともに、赤色を際立たせたオリジナル品として日本市場での定着を図る。
岩手県の秋サケの本年度増殖計画は、採卵が4億6444万6000粒、稚魚生産が4億351万尾となる。4年ぶりに4億尾を上回る稚魚生産、放流となった昨シーズンに続き、4億尾超えに向け関係者一丸で当たる。回帰予測が昨シーズンを1割下回る中、採卵計画達成が引き続き難しくなる可能性が指摘され、種卵確保対策を継続する。
秋サケ定置の解禁に伴い、道漁連、北海道秋鮭普及協議会は、「秋鮭食べつくし隊」と題した旬時期の消費拡大活動をスタートさせた。2日には札幌市中央卸売市場水産協議会と共同で同市場での初入荷に合わせて、報道機関や市場関係者を対象に秋サケいくら丼の試食提供などキャンペーンを開催。増産見込みを起爆剤に、各種消流宣伝・販促を実施し、消費・売り場の回復を目指す。
道漁連は8月27日、道産魚介類を取り扱う取引先でつくる「道ぎょれん会」の秋季取引懇談会を東京都内で開いた。札幌や関東地区の卸や商社など約180人が参加。秋サケ、いくら、ホタテの商戦展開を意見交換した。
北海道の秋サケ定置が30日開幕する。今季は昨年比33%増の来遊予想で8~9万トンと依然低水準ながら増産見通し。製品の消流は輸入物などに切り替わった売り場の回復が途上。今季の商戦展望、流通対策の重点などを道漁連販売第二部の鳥毛康成部長に聞いた。
オホーツクの建マス(カラフトマス)は、盆明けも水揚げが伸び悩んでいる。特に主産地の斜網地区が昨年に比べ低調。浜値は強含みで、浜によってはキロ300円台後半に付いている。
今季の秋サケ商戦を展望する全国大手荷受・荷主取引懇談会が7日、札幌市の京王プラザホテル札幌で開かれた。一昨年の大減産・異常高騰などによる影響を断ち切る消流策を協議。昨年比3割増の来遊予想、ロシア産マス主体にヒネ在庫を抱える環境などを踏まえ、北海道産の売り場回復、安定流通への再興に向け、生鮮消化の促進や価格修正の必要性が挙げられた。
9月から始まる岩手県沿岸への秋サケ回帰は312万尾となり、昨シーズンを11%下回る見通しだ。同県水産技術センターが7月29日に予測を公表した。11月下旬中心の回帰が見込まれ、3、5歳魚は増えるが4歳魚は半減以下に。重量は9447トンとされ、漁獲は引き続き低迷必至だ。
定置網の水揚げ現場が一変、人海戦術といえるような選別作業から解放されそうだ。八戸市で画像や光のセンシング装置による選別技術の開発が始まった。サバ、ブリ、秋サケをメインに魚種、魚体重別はもちろん、サバならマサバ、ゴマサバの別と脂肪含有率、秋サケならオスとメス、ギンとブナの区分まで目指され、尾数も把握される。
(株)極洋は道産秋サケを使ったものなど、秋の新商品として市販用18品、業務用33品、合計15品(リニューアルを含む)を8月から発売する(一部は9~10月)。家での簡単調理を求める傾向や、中食・外食現場の人手不足など社会的背景を踏まえ、メインコンセプト「便利を提案、美味しさ提供」のもと、(1)簡便提案、(2)健康提案、(3)魚の付加価値提案をサブコンセプトに開発した。