捕鯨国内大手の共同船舶(株)(所英樹社長)は国産鯨肉の価格向上とアイスランドからの輸入再開を目指している。昨年7月に31年ぶりに再開した商業捕鯨で、水揚げの中心になったニタリクジラの需要の底上げに力を入れる。またアイスランド産(ナガスクジラ)の輸入元の三坂商事㈱と提携して、国内の流通量を年間5500トンと倍近くに押し上げたいとしている。
共同船舶は10月2日に都内でニタリクジラの商流や漁模様などを説明する勉強会を開いた。
歯舞漁協のロングセラー商品「はぼまい昆布しょうゆ」が今年、1990年の販売開始から節目となる30年を迎えた。誕生当時は漁協による商品開発が珍しい時代。地道な営業活動に加え、テレビCMや地域団体商標を取得するなどし、今では全国区のブランドとして存在感を発揮している。
落部漁協は今年、前浜に生息する「やせウニ」の駆除を実施、併せて身入り向上の実証試験に乗り出した。藻場への移殖放流のほか、北大大学院水産科学研究院が取り組むウニ用人工餌料の開発と連動し、かご養殖、陸上養殖の3手法を試行。新たな漁家収入の確立とコンブの食害防止を目指し、商品化の可能性、最適な養殖方法を検証する。将来的には漁業者主体の事業化を視野に入れている。
サケ漁獲量日本一を旗印に漁業、観光業など地域振興に取り組む斜里町では今季、地元・ホテルへの前浜産秋サケの供給ルートを構築。9月15日から10月15日までの期間、ウトロ地区の大型ホテルが生秋サケを使用した特別メニューを企画し、宿泊客らに好評を博した。10月15日以降も冷凍原料を使用し、通年でサケ料理を提供、「鮭、日本一のまち」をアピールしている。
日本水産(株)はアルゼンチン赤エビの販売促進を12月から強化する。最需要期となる年末年始に合わせる形で消費者が参加できる企画を実施。レシピコンテストを繰り広げるなどして家庭の食卓での登場シーンを拡大させる。伸長する巣ごもり需要とも連動し、さらなる消費拡大に向けて働き掛ける。
食品の冷却装置を手掛けるタカハシガリレイ(株)(本社・大阪市、鳴田友和社長)は仙台営業所移転に伴い、東北エリアの営業・サービス機能を強化、拡充する。専門のアフターサービス要員を配置。既存顧客の満足度向上を図るとともに、生産ラインの改善提案にも力を入れ、現場で高まる自動化、省力化需要を取り込む。新たに投入したアルコールバッチ式急速凍結装置の浸透も目指す。
宮城県石巻市で「オリーブギンザケ」の研究開発が進められている。東日本大震災からの復興のシンボルとして市が栽培する「北限のオリーブ」を餌に活用。地域で養殖が盛んなギンザケの成長促進や肉質改善、新たなブランド展開につなげたい考えだ。
斜里町の(株)丸あ野尻正武商店(野尻勝規社長、電話0152・23・2181)は、水揚げ日本一を誇る秋サケ、マスを中心に前浜産の素材にこだわって商品づくりに臨んでいる。町が認証する優良地場産品「知床しゃりブランド」に1企業最大品目数の4商品が登録され、卸販売を主力に直売店やネット、全国各地の物産展などで発信している。
常呂漁協の若手漁業者が立ち上げた「マスコスモ合同会社」(川口洋史社長)は、今冬も北海道イタリアンバル「ミア・ボッカ」のパスタ料理に地場産のカキとホタテを提供している。生産者の顔が見える食材が好評を博し、札幌市内はじめ道内外各店舗の販売数はうなぎ上り。川口社長は「今回はホタテも提供した。ぜひ味わってほしい」と喜んでいる。
1年むき身主体のサロマ湖産カキがシーズン入りした。今季は身入りが良く出荷量も潤沢とみられるが、コロナ禍に加え産地加工業者の処理能力も低下しており、3単協(湧別、佐呂間、常呂漁協)とも消流の動向を注視。苦戦覚悟の状況下、浜値はキロ千円程度とまずまずのスタート。年末年始の最盛期に向け、市況をにらんだ水揚げとなりそうだ。