苫小牧市を舞台に今年6月24日開催される第58回全国植樹祭は、環境時代にふさわしい植樹祭を目指し、多くの場面で自然に負荷をかけないよう工夫されている。
全国植樹祭の北海道開催は昭和36年の第12回以来46年ぶり2度目。北海道では、平成14年3月に「森林づくり条例」を全国に先駆けて制定。この基本理念である「地域の特性に応じた道民との協働による森林づくり」などに基づき、100年先を見据えた森林づくりを進めている。植樹祭は、こうした北海道の取り組みを全国に発信する絶好の機会」(内藤洋・道水産林務部全国植樹祭推進室長)ととらえている。
実施計画は、近く国土緑化機構特別委員会で審議・認定される運びだ。
森林をつくる
記念式典・記念植樹会場は、苫小牧市東部地区の中でも40種を超す鳥類が確認される自然豊かな「つた森山林」に隣接する元開拓農地(同市静川)。会場整備では、周りの自然地形や植生に配慮しながら、できるだけ環境に負荷を与えないよう工夫している。
みんなで植える
環境はみんなの問題。1万人の招待者全員が一つになって記念植樹をし、新たな森林をつくる。植える苗木は、道内各地で子どもたちやボランティアに育ててもらった「協働苗木」を使う。
大切に使う
会場内通路や駐車場の舗装は生産過程の排出物、フライアッシュ(石炭灰)や木材チップなど自然に還る資源を循環利用する。ベンチ・プランターなどの会場設備も、積極的に間伐材を使う。お野立所の仕上げ材は、第12回全国植樹祭(支笏湖畔モーラップ)で植えられ成長したアカエゾマツの間伐材を集成材に加工し使用する。
※記事の詳細は週刊水産新聞紙面をご覧ください。
(2007年01月29日付)