斜里町、斜里第一・ウトロの両漁協、知床斜里町観光協会などが秋サケシーズンに合わせ、ウトロ漁港人工地盤を拠点に秋サケ漁の見学ツアーを実施している。「サケ漁獲量15年連続日本一」を生かし、漁業と観光が連携、斜里産の認知度向上など漁業・地域振興につなげる取り組み。迫力ある水揚げ作業を真上から見ることができるなど好評を得ている。
日本水産株式会社は、自社とグループ企業が取り扱う水産物の資源状態に関して初の調査を行った。2016年の1年間にグループが扱った水産物の数量は、原魚換算で約160万トン。構成比は天然魚93%、養殖魚7%。天然魚のうち、資源状態の心配ないものは133万3301トンで全体の88%。一方、「資源状態が心配なもの」「不明なもの」は10キロ12%の18万1363トンであることがわかった。
合成繊維に詳しい岡山県倉敷市の赤埴(あかはに)薫氏が発案した海面での人工採苗技術「半天然二枚貝種苗生産システム」が試験段階で安定した着底種苗を生産している。実用化に向けて西日本ニチモウ株式会社、平田水産技術コンサルティング(広島)と共同研究。7月18日に同システムでホタテ原盤への付着を確認した。海面での成功は世界で初めて。
宮城県のカキむき身出荷が9月29日、始まった。10月1日まで3日間の合計は40.4トン、10キロ平均単価3万1193円。昨年同期比はそれぞれ81%、138%となる。県漁協は今季、昨年並みの1800トンの出荷を見込む。石巻エリアの県漁協3支所がASC国際認証を取得し、価格や需要などの動向に注目が集まる。
岩手県の秋サケは北から水揚げが上向いている。台風24号が過ぎた2日、久慈市場では今季初めて1万尾を超え、宮古市場では3000尾に近づいた。平均体重が2.6キロほどと例年より小型だが、徐々にサイズアップしているという。単価は昨年を2割ほど下回るものの、高水準を維持。
羅臼天然コンブの値決めが2日に妥結した。元揃走1等は10キロ4万8200円、同2等は4万3800円で昨年同値。同3等以下は2.1~3.3%の上方修正。上場数量は16%減の46トン46トンで3、4等が主体となった。
9月前半低調に推移した道東沖のサンマ漁は同月後半に入って回復、1000トン台中心の日量が続いた。道東4港(花咲、浜中、厚岸、釧路)で多い日は1870トンを水揚げ。漁業情報サービスセンター道東出張所のまとめによると、9月20日現在の4港累計数量は前年同期比60%増の1万9308トン(延べ隻数15%減754隻)。1隻当たりで同88%増25.6トン。魚体は序盤に比べて小型に傾斜。浜値は弱含み。
昆布森漁協の成コンブ漁が終盤に入った。今季はナガの繁茂状況が良く、9月下旬現在でも多くの船がカギ採りで水揚げ。一方でねじり採りのアツバは「若い」との声が多い。
日本海のかご養殖で成貝のへい死が数年続いている。寿都町漁協では今年も多発しており、水揚量は昨年に続き50~60トンと低水準の見通し。小樽市漁協や留萌管内でも増加傾向にあり着業者は頭を抱えている。
宮城県北部海域の秋サケ刺網漁が9月25日、始まった。南三陸町市場では初日に約9トンが水揚げされ、昨年を大きく上回る好調な滑り出しを見せた。一方でメスの割合が2割と非常に低く、今後の比率に注目が集まる。