オホーツク・西部地区の秋サケ定置は、大所の枝幸漁協が前年比3割強の減と伸び悩んでいる。小型でピンの割合が高く浜値は昨年よりも安値に傾斜。着業者は「ここまで獲れない年は過去に経験がない」と肩を落としている。
イオンリテール株式会社は福島産水産物の取り扱いを拡大する。今年6月に首都圏のうち限定5店舗に設置した「福島鮮魚便」コーナーが好評なのを受け、19日から宮城県の店舗も加えて計8店舗に広げた。さらなる消費の拡大を進める。
利尻漁協の養殖コンブ業者は、漁港で行う荷揚げで回転ドラムを活用、トラックへの積み込みをスムーズに進めている。加えてドラム下部に海水が流れ出る洗浄器具(主に輪形状)を設置、コンブ表面の付着物を落としている=写真。
定置網で水揚げする魚の選別、販売が劇的に変わり、省力化や付加価値アップが一挙に進展する可能性がある。青森県八戸市で、センシング技術やICT(情報通信技術)を活用した魚の画像解析などによる自動選別技術の開発が始まった。選別時に得られる魚種やサイズ、尾数などの情報を販売現場に瞬時に送ることも目指される。
道東沖のサンマ漁は10月に入り、日間差のある水揚げで推移している。道東4港(花咲、浜中、厚岸、釧路)合計で多いときは日量1000トン台、少なければ100トン台と開きがある。大型船中心に価格の高い本州各港への水揚げも増えてきたという。日本、ロシア水域のほか再び公海にも漁場形成。船間差はあるものの小型主体の組成となっている。
斜里第一、ウトロの両漁協は、秋サケ定置で混獲されるブリの船上活じめ出荷に取り組んでいる。両漁協は2017年から連携し、春定置のトキサケを皮切りに統一規格出荷でブランド化を推進。ブリは一部の定置業者が先行、タグや規格の統一は仲買をはじめ末端の評価など今後の進展次第になるが、斜里産の知名度や付加価値の向上へ地域ブランドの確立を発展させている。
東京都の新たな中央卸売市場として豊洲市場が11日開業した。当初の予定よりも2年遅れてのスタート。施設のみが完成していたこの地に、人の営みと商品の往来という本来の姿が実現し、早くも活気と熱気に包まれた。長い歴史と伝統、豊富な品ぞろえや目利きの力、活気と賑わいなどさまざまな魅力を備えた築地ブランドを継承する「豊洲」は、老朽化・狭あい化といった課題を克服し、高度な衛生管理を実現する最新鋭の市場として一歩を踏み出した。
噴火湾のエビかご秋漁は、落部、森漁協が9月の累計で1隻平均2トン前後と順調だ。一方、砂原漁協は1トン台前半と苦戦しているが、10月頭のシケ後に好転。着業者は「後半戦で挽回したい」と期待を込める。
田老町漁協は2月、これまで漁業者に任せられていた津波発生時の漁船避難方法を統一し、ルールとしてまとめた。県内の漁協では初。同漁協でメインとなる船外機船ではほとんどの場合、沖に避難する「沖出し」は行わない。動力船(3~19トン)も含め、操業中の漁船に対し、いかに津波の発生を知らせるかが課題だ。
いぶり噴火湾漁協の本年度加工貝(2年貝)出荷は、へい死の大量発生で減産が避けられない状況だ。当初計画量は、稚貝の成育悪化で例年より減った耳づり本数を踏まえ、前年度実績より3割減の9250トンと設定したが、これをさらに下回る見通し。「昨季実績から半減する可能性もある」(同漁協)深刻な事態で、着業者は「へい死がまだ止まっていない」と危機感を強めている。