青森県むつ市は9月25日、新大畑町魚市場の完成式典と祝賀会を同市場などで開催した。いまの市場の老朽化に伴う新設。閉鎖式構造の高度衛生管理型で、海水井戸や紫外線滅菌装置、海水シャーベット製氷機、冷蔵庫などを整え鮮度保持にも力を発揮。衛生と鮮度の両面で品質アップが図られ、魚価向上に大きな期待がかかる。開場は来年4月を予定。
日高中央漁協のコンブ採りが終漁した。全8地区延べ採取日数は昨年を47日下回る94日で、減産の見通しという。長さなど品質は浜でばらつきがあった。
鵜苫の採取日数は昨年比1日減の11日。今季は薄生いで「当初7、8回採れればとみていた。11回操業できるとは思わなかった」と向井進副組合長。ただ波があるなど条件が悪く1日当たりの水揚げは少なかったという。加えてシケ後の拾いコンブも寄らず「昨年を下回る生産量になるだろう」と見込んでいる。実入りは上々も長さが短く変色コンブも多かったという。
ひだか漁協は、「はるたち(春立)」「三石」の水揚げ漁港を冠し、ブランド化に取り組む船上活じめブリの鮮度保持対策で、今季、魚体温度計を新たに導入した。水揚げから需要先まで低温管理を徹底。消費者への安全・安心の提供に努め、前浜産ブリの訴求力を高めていく。
魚体温度計(佐藤計量器製作所製)はハンディー型で、腹部に温度センサーを差し込んで計測。春立、三石の両漁港に各1台を配備した。
帯広地方卸売市場(株)(高橋正行社長)は今季も十勝産を主体にマツカワの拡販に取り組んでいく。活魚・活じめ・生鮮に加え、冷凍フィレーを製造・供給。特にアニサキス問題で冷凍フィレーの引き合いが見込まれ、取引先の需要に応えていく構えだ。
マツカワは9月から11月中旬にかけて十勝沿岸の秋サケ定置やシシャモけた引などで水揚げされている。同社は平成24年に消流拡大に乗り出し、取扱量は25年が5トン、26年が8トン、27年が9トンと年々増加。昨年は漁期後半に水揚げが切れ、4トンにとどまったものの、十勝産を中心に、噴火湾や日高、釧路、根室の他産地からも買い付けている。
紋別漁協の延縄漁は、マダラ、カスベとも水揚量が振るわず苦戦した。ただ底建網開始前最後のマダラは2隻がまずまずの水揚げ。9月前半のカスベはキロ600円台の好値を付けた。