道東地区に2店のスーパーを展開する株式会社東武(千葉武司社長)は、中標津町に構える大型店「東武サウスヒルズ」で、新たに洋風メニューの提案やトレーレスなど顧客の利便性を高める水産売り場づくりに注力している。根室海峡など近海産と本州5カ所の産直による生魚の「超鮮度」と「品ぞろえ」を基盤とした提案力(28年8月22日付掲載)を強化。「驚き」の訴求を視覚から食味へ深化させ、販売拡大に臨んでいる。
標津サーモン科学館は、ロシア系のシロザケ「トキサケ」の種苗確保に取り組んでいる。昨年オスの性成熟、精子の採取に成功。今年も捕獲・飼育を試みており、採精でき次第、冷凍保存する計画。他のサケ科魚類を掛け合わせた交雑種(ハイブリッド)の開発、陸上養殖の技術確立など将来的な研究の発展も視野に入れ、飼育や成育の可能性を探っていく。
産学連携の一般社団法人アグロエンジニアリング協議会(仙台市)は、宮城、岩手両県で漁獲されるナマコを「三陸ナマコ」としてブランド化する事業に乗り出した。消炎効果や健康効果などナマコの持つ効用を生かした商品を開発。ブランド化することで観光と結びつけて地域振興を図り、雇用の促進も促す。
クロマグロの資源管理で7日、岩手県の定置網で30キロ未満の小型魚が漁獲上限(68.4トン)を超えた。第3管理期間が7月から始まったばかりで、現場はこれから1年近く小型魚の放流を余儀なくされ困惑、翻弄(ほんろう)される。市場などの関係者にも戸惑いが広がっている。
岩手県大船渡市の鎌田水産株式会社(鎌田仁社長)は14日、同市笹崎地内に「大船渡工場」を落成し内覧会と祝賀会を開いた。これまでの工場を取り壊し新設、9月稼働を予定する。鮮魚の受け入れ、処理、凍結、冷蔵保管の能力が上がり、同市赤崎町の本社工場と両輪で2次加工まで含め幅広く操業。サンマをはじめ上質な魚介類を国民に提供し、地元の水揚げ増加と経済の発展に貢献していく。
佐呂間漁協の小定置は、主力のチカが振るわない。漁場全域でまとまらず、不漁だった前年の7割にとどまっている。浜値はキロ200円台。昨年より2割安だが、好漁だった一昨年の2割高と堅調に推移している。
小樽市漁協のウニ漁が最盛期を迎えている。今季は餌となる海藻が繁茂しており身入りは上々。加えてナマコ漁が低調のためウニ中心に操業する着業者も多く、18日現在でウニの数量(赤、白合算)は前年同期比37%増9.9トン、金額は同35%増1億6708万円と伸ばしている。
オホーツク海沿岸のホタテ漁が水揚げピークの時期を迎え、主力製品の玉冷生産が進んでいる。相場は下方修正されたが輸出は依然鈍く、米国、中国の動きは限定的。一方、内販も様子見の状況だが回転ずし中心に年間オファーの動きも。末端はさらに一、二段下げの相場を期待している。
釧路管内さお前コンブの値決めが14日に妥結、1等は釧路市東部・昆布森が昨年比5.3%高の1万5800円(10キロ価格)、厚岸・散布・浜中は2.1%高の1万4800円(同)となった。昨年同値の長頭、短頭以外、上方修正で決まった。