イオンリテール株式会社は低利用魚を商品化につなげる新シリーズを開発し、「トップバリュ モッタイナイお魚シリーズ」として6日「イオン」「イオンスタイル」の本州エリア360店で販売を始めた。混獲魚や、サイズが基準を満たさなかったり、まとまった量が獲れないため商品化されず廃棄の対象となっていた魚を活用する。第1弾は礼文産ホッケなど3魚種5品目を開発。味付けの工夫や焼くだけの簡単調理品として魚食拡大にもつなげる。
1848年(嘉永元年)創業の老舗、株式会社小倉屋山本(大阪市、山本博史社長、電話06・6243・0011)は、ギフトや土産関係の商品展開を強化している。主力のつくだ煮や塩吹きを小瓶に入れたシリーズや女性を意識した新ブランドを打ち出し、手軽なギフト商品として提案。また、昆布のうま味を生かした菓子製品も商品化するなど、2025年開催の日本国際博覧会(大阪・関西万博)を見据え土産品の開発にも取り組んでいる。
3月下旬で開店10年目を迎えた昆布専門店「伝承の味 京昆布」(京都市、谷口寿朗社長、電話075・432・3877)は、昆布を使ったおやつ関係も充実。新商品のあられは真昆布だしのうま味を生かした逸品で好評を博している。あられは各種ミックスした「彩りあられ 萬福」と、硬くない食感で小さな子どもでも食べやすい「ソフト昆布あられ」の2種類展開する。谷口友啓専務は「昆布とかけ離れず京都らしい和を取り入れたおやつを販売したかった」と話す。
加工機や包装機などを幅広く取り扱う食品エンジニアリング商社、NASCO株式会社(千葉県松戸市、中村剛太郎社長)は3日、札幌支店を開設した。ショールームを設置してテスト運転に応じ、北海道のユーザーに対して同社サービスをより行き届かせる。「お客さまからの要望が多く、当社としても以前から設置したかった地域。専属スタッフも充実させてアフターサービスも万全」と中村社長は語る。待望の拠点が運用を始めた。
株式会社阿部長商店(宮城県気仙沼市、阿部泰浩社長)は、地元産のサメ肉を有効活用した魚由来のプロテインバー「FISH PROTEIN BAR meZAmeメザメ」を発売した。気仙沼市、吉本興業㈱との3者のコラボ企画「フカカツ(復活)気仙沼プロジェクト」の一環として開発。高級中華食材として引き合いが強いひれに対し、積極的な利用が進んでいない正肉の市場拡大を目指す。
東京都・豊洲市場の北海道産アンコウ消流は需要が下火になっている。鍋シーズンが終わり、販路先は春商材に切り替え。卸値はハシリの10月に青森県産や噴火湾産でキロ1800~1500円で推移し、3月末時点は800~600円と落ち着いている。40年近くアンコウを取り扱う仲卸業者は「ここ10年は入荷量が多いので供給面では安定している。今季もそうだった」と商戦を乗り越えたことに安どしている。
新ひだか町東静内の老舗鮮魚店・高槻商店を営む株式会社 銀鱗(堀田毅一社長、電話0146・44・2433)は、活魚蓄養の新技術と電気刺激の脱血処理を施した鮮魚出荷で固定客をつかんでいる。自然界の電気「雷」にかけて「雷神 Raijin 」の表記で訴求し、活きと日持ちの良さが評価を獲得。今後は主力加工品の干物で、対を成す「風神」を冠したブランディングに取り組んでいく。
東京都・豊洲市場の北海道産マガレイの消流は例年通り気温の上昇で引き合いが減っている。さらに子持ちがなく、煮魚需要の先細りを強めている。仲卸業者は「4~5月に子持ちが出てくるので、それまでは売りにくい」と話す。別の仲卸業者も「注文分でしか扱わない」と入荷に慎重だ。
東京都・豊洲市場の北海道産ミズダコ(足・皮むき済み)消流は販路がほぼ飲食店に集中している。昨年10月から年末にかけての高騰は落ち着いたものの、依然高値で推移し、量販店からの引き合いが乏しい。飲食店では端材になる先端や吸盤も「タコぶつ」などに調理し提供、ロス削減でコストの吸収に注力している。
株式会社八戸フーズ(青森県八戸市、関川保幸社長、電話0178・45・7661)はサケ・マス類の加工に力を入れる。マレル社の小骨抜き機(ピンボーンリムーバー)を2月に導入。5月から岩手県大槌町産養殖ギンザケのトリムC出荷を新たに始める計画で、北海道産秋サケなども含めて年間取扱量は前年比10倍の500トンに達する見込みだ。圧倒的な精度と時間効率を誇る同機が事業拡大をサポートする。