「東北復興水産加工品展示商談会2023」が9月26、27の両日、福島県郡山市のビッグパレットふくしまで開かれる。復興水産加工業販路回復促進センター(東京都、代表機関・全国水産加工業協同組合連合会)が2015年から続けており、今年で9回目。東日本大震災で被災した水産加工業の販路拡大を図る。
宮城県女川町の飯子浜でギンザケの海面養殖を手掛ける漁業者、阿部郁也さん(有限会社グルメイト=本社・石巻市=専務、電話0225・22・7270)は活じめにこだわる。祖父の代から40年続く出荷方法を守り継ぐ。「生食用だけでなく加工商材にも最適」と強調。浜の他の生産者と共にグループを作り、水揚げする年間800トンの全てを「みやぎサーモン」として出荷する。封じ込めた鮮度とうま味で浸透を目指す。
鹿部町のたらこ・めんたいこメーカー・株式会社丸鮮道場水産(道場登志男社長、電話01372・7・2523)は、前浜産の生卵で手掛ける味・食感を追求し、生み出したロシア産冷凍卵の商品「玲瓏(れいろう)」の拡販に乗り出している。昨年から町のふるさと納税返礼品では通販で人気のスタイル「定期便」も打ち出し、消費機会を高めている。
神奈川県鎌倉市の高齢化率45%の住宅地に鮮魚店「サカナヤマルカマ」が4月26日オープンした。魚好きの有志者らが中心となり、クラウドファンディングで開業資金の一部を確保。店舗運営について24日に会議を開き、同店を起点とした魚食文化の発展について意見交換した。
水産研究・教育機構は21日、マサバ太平洋系群の資源の状況と不漁の要因についての見解を示した。資源量が多いにもかかわらず漁場形成が不調になっているものと指摘し、その要因として、マサバの南下回遊期における海洋環境の変化によるものと推定した。秋季から冬季にかけてのマサバの南下回遊期における海洋環境の変化について、具体的には①親潮が弱勢化し、三陸沿岸への張り出しが弱くなった結果、マサバの南下回遊経路が沖合化した可能性がある②黒潮続流が沿岸寄りかつ北向きに変化したことで、日本近海の漁場における水温低下が阻害され、漁場への回遊時期の遅れや漁期の短期化が発生した。との2つの要因を挙げている。
株式会社三越伊勢丹ホールディングスはこのほど、「銀座三越」(東京都中央区)の本館地下3階の食品フロアをリフレッシュオープンした。多忙で調理をする時間がないといった消費者のライフスタイルの変化に合わせて簡単に調理できる加工食品や総菜を充実。冷凍食品も拡充し、オリジナルの「銀座四丁目シリーズ」を展開。アルコール急速凍結機で加工した天ぷらや麻婆豆腐をラインアップし“進化系冷凍食品”として打ち出している。東信水産株式会社による冷凍刺身、冷凍すしも販売する。
標津漁協のニシンが好調だ。今年は小定置網と底建網で昨年より1週間程度早い3月下旬から獲れだし、4月22日現在の漁獲量は前年同期比49%増の2647トンと伸長している。浮き沈みが大きい操業が続いているが、良型も交ざり、着業者からは「まだ漁が続くのでは」と今後の増産を期待する声も上がっている。