ひやま漁協江差地区のベニズワイガニ漁は水揚げが順調に推移し、今季も計画数量を達成する見通しだ。組成は大型中心で、ズワイガニの代替需要なども加わって浜値は昨年より2~3割高に付いている。
戸井漁協でミツイシ養殖を営む芳賀浩平さんは、施設やコンブの手入れを独自に工夫、シケによる脱落を防いでいる。間引き時の巻き付けで業務用の輪ゴム=写真=を使うことと、4月下旬ごろから浮球(増玉)を増やし施設を安定させることがポイントだ。
水産庁は7月から試行する太平洋クロマグロのTAC(漁獲可能量)制度で、特定の魚種のみを管理するのが難しい定置網は全国17道府県で漁獲枠を共同管理する方式を導入する方針だ。
宮城県漁協は今季水揚げ対象となる養殖ホヤについて、東京電力への賠償請求方針を固めた。福島第一原発事故を理由にした韓国の輸入規制が解除されず、生産が回復するホヤのうち5千㌧強が水揚げできないと危惧されていた。この分を埋め立て処分することで市町と対応を協議し、東京電力に対し、震災前の韓国輸出向け出荷価格を参考に補償を求めていく。
栃木県矢板市の食品メーカー株式会社壮関(板山健一社長)は、岩手県大町安渡に新工場を完成した。生産設備を搬入し、6月末から一部稼働を開始する。三陸産茎わかめの調味工程を主体とし、海産品の加工を行う。同町初の県外誘致企業であり、操業5年後までに50名の雇用を計画。雇用機会を創出する拠点としても期待が高まる。
羅臼漁協の春定置では、付加価値対策で10年ほど前からトキサケの活じめに取り組んでいる。網起こし直後に船上で処理、全量を出荷する。今季も序盤は有限会社丸モ田中漁業、峯浜水産有限会社、有限会社植別水産の3軒が行う。
髙橋工業株式会社は自然冷媒CO2直膨方式ユニット「シグマ」を開発し、トンネルフリーザーに採用した。フリーザーへの利用は日本初。1号機はブロイラー処理のウェルファムフーズ岡山事業所が昨年末に導入、大幅な省エネ効果が出ているという。髙橋工業の柳井順社長は「CO2を使用したシステムでは国内初。今後大きな広がりをみせる可能性は高い」と話す。