函館大学と八雲町、水産加工の株式会社イチヤママル長谷川水産は、同町が北海道初の海面養殖事業化に取り組む「北海道二海サーモン」を使った「二味弁当」を共同開発した。19日に函館短期大学付設調理製菓専門学校で試食会を開き、6品の料理でトラウトサーモンの味わいを楽しめる和食弁当に関係者が新たな需要開拓の可能性を実感。2030年度の北海道新幹線新八雲駅開業もにらんで商品化を進めていく。
優れた道産食品や旬の味覚などを取りそろえる「きたキッチンオーロラタウン店」(札幌市中央区)は9月28日~10月18日、初めての昆布フェアを開催した。だし昆布のほかおぼろやとろろ、つくだ煮、昆布巻きといった加工品も多数販売。商品を使ったお薦めレシピに加え、主要銘柄の原藻やその特徴・用途を示すPOPも掲示、昆布の持つうま味や奥深さなど魅力を発信した。
ミノリフーズ株式会社(宮城県石巻市、渋田大和社長、電話0225・21・2704)の調理済みレトルトパウチ商品「オラの金華味 鯖水煮」が注目を集めている。サバの水煮では珍しい包装形態だけでなく、さまざまなレシピで楽しめるよう半身をそのまま詰めた点も特徴。情報番組が企画したふるさと納税の人気返礼品ランキングで1位に選ばれた。地元ブランド魚のPRにも一役買う。
札幌市の海産物卸小売・株式会社まる旬(佐藤旬社長、電話011・590・1825)は、冷凍加工品を専門に取り扱い、各種ギフト・景品・自家需要などで個々の予算・好みに合わせたオリジナルセットを考案・販売している。厳選食材の仕入れから梱包・発送業務まで内製化し、一気通貫で提供。北海道の食の価値・魅力を発掘・発信し、企業の成長に臨んでいる。仕入れ先は10社を超え、歯舞漁協の歯舞たこかご部会が厳しい選別基準や餌吐きなどの品質管理で付加価値向上に取り組む活ダコ(マ、ミズ)のブランド「金たこ」も取り扱っている。「今後も各地のナンバーワン、オンリーワンの価値ある商品を増やしていきたい」と話す。
東京都・豊洲市場のマサバ消流は、身質で宮城産や西日本産など他産地が北海道産よりリードしている。荷受は「北海道産の身質は時期的にまだ早く魚体が細い。脂の乗りが遅れているようだ」と指摘。また、1箱内で鮮度にばらつきがあり、仲卸業者は「価格別に売り分けなければいけない」と話す。
イオンリテール株式会社は全国に先駆け福島県産水産物を販売する「福島鮮魚便」について、18日に開業した横浜市内の「イオンスタイル天王町」にも設置した。常設店舗は関東を中心に15店舗となった。神奈川県では初の常設店となり販路を拡大させる。また、3年ぶりに試食販売も再開させ、対象商品の販売数量は前年比で3倍を目指す。福島県産水産物が再び全国で身近な存在になるよう働き掛けていく。
来年創業110年を迎える帯広地方卸売市場株式会社。今年2月には代表取締役社長に専務取締役の髙嶋昌宏氏が就任するなど新体制が始動した。4年前に開設した東京事業所を核にした新規販路の開拓、プライベートブランド(PB)商品の拡充、直営総菜店の開設なども実施。市場流通の変化を踏まえ経営体質の革新・強化に臨んでいく。
東京都文京区の鮮魚店・すなお水産と北海道標津町の漁師団体・標津波心会が試行錯誤の末に送り出した神経じめのブリ「砲弾鰤(商標登録済み)」が、同店の顧客に衝撃を与えている。見ただけで身質の高さが分かるほどだ。これまでにも宣伝されてきた同会の商品だったために常連客らの期待は高く、注文が相次いでいる。
株式会社フーディソンは8~14日、運営する鮮魚店「Sakana bacca」2店舗(五反田店・グランスタ東京店)で沖縄県の国頭漁協と協業して「やんばる国頭フェア」を開催した。フェア期間中、シャーベットアイスにより高鮮度で運ばれた、首都圏では珍しい鮮魚をはじめ、国頭村の産品を販売。これまで県内出荷がほとんどだった鮮魚類を、大消費地に売り込む機会とした。
小平産ホタテの商品開発、販路拡大に向け、新星マリン漁協臼谷地区帆立養殖部会の有志が「うすはまフーズ株式会社」(岸良斉社長)を立ち上げ6次化に取り組み始めた。ベビー貝の「レンチンホタテ貝」や3年貝の「味付ほたて貝柱」を主力に独自の凍結製法で商品化。食品ロス軽減を念頭に食べ切りサイズで販売開始した。岸良社長は「居酒屋チェーンなど業務筋の販路拡大も視野に対応したい」と意欲を示す。