加工流通業者や小売店などでつくる大阪昆布商工業協同組合(池上時治郎理事長)は、小学校などで行う食育授業を継続して10年。だしの飲み比べや調理実習などを通し、昆布の普及宣伝と家庭での利用促進に力を入れている。コロナ禍でも感染対策を徹底、地道に昆布文化の魅力発信に努めている。
函館市で飲食店3店舗を展開する株式会社菊地商店(函館市、菊地寛社長)は16日、札幌市中央区南6西4の高瀬ビル1階に「函館海鮮料理 海寿(かいじゅ)札幌店」(電話011・252・7310)をオープン。北海道最大の繁華街・札幌市すすきのは初進出。白と赤を基調に洗練された空間の店内=写真上=で新鮮な海の幸を堪能できる。
東京・豊洲市場で北海道産アサリの卸値がキロ1100円と高値で推移している。大型連休中は950~900円で引き合いがあったものの、4桁相場になり、入荷を断念する飲食店も出てきた。荷受は「今年は例年にない高値相場で今後の予想がしにくい。昨年と同じなら中国・韓国への輸出を控えているが、今の高い価格帯でも取引するのかが気掛かり」と懸念する。
昆布森漁協青年部(成田大佐部長)は4月30日、釧路町の自動車販売整備業者「Rステーション」で直売会を実施した。定置などで当日朝に水揚げされた鮮度抜群の魚や養殖カキに加え、昆布や未利用魚の加工品も用意。完売魚種もあるなど好評で、今後の継続開催も視野に入れている。
マルハニチロ株式会社(池見賢社長)の2022年3月期業績は、売上高が前期比7.1%増の8667億200万円、営業利益は47.3%増238億1900万円で増収増益となった。経常利益は52.5%増275億9600万円、当期純利益は193.7%増の168億9800万円で、「マルハニチロ経営統合後、史上最高益」(坂本透常務執行役員)となった。
株式会社ライフコーポレーションは4月28日、同日開業した東京都江東区の大型商業施設「カメイドクロック」内にスーパーマーケット「ライフ カメイドクロック店」をオープンした。水産売り場では、対面販売コーナーや店内加工の総菜コーナーを充実させている。広いスペースを確保した対面販売コーナーでは、豊洲市場を中心に仕入れた魚介類を豊富に取りそろえている。丸魚も所狭しと並べ、消費者の要望に応じた調理サービスや各魚種に合った食べ方を提案する。
食生活の変化やコロナ禍で需要が落ち込む水産物の消費拡大を図ろうと、冷凍加工の盛信冷凍庫株式会社(宮城県石巻市、臼井泰文社長、電話0225・95・7615)は魚食普及活動に乗り出した。料理教室講師2人と連携し、金華さば(マサバ)などを使ったオンライン料理教室を1月にスタート。石巻の魚と全国の食卓をつなぐ場を目指し、さばき方やおいしく食べるレシピなどを伝授している。
喜多方ラーメン製造・販売の株式会社河京(福島県喜多方市、佐藤富次郎社長、電話0241・22・0875)は、相馬市の松川浦産あおさのり(ヒトエグサ)を使った「あおさ塩ラーメン」を発売した。松川浦は東日本で最大規模の青のりの産地。東日本大震災前は全国2位の生産量を誇った。葉が薄く軟らかいのが特長で、丁寧な洗浄と異物除去により「本来の風味と色合いを楽しめる一杯」とPRする。
東京・豊洲市場の北海道産ナンバンエビ消流は、需要期の大型連休直前でも引き合いが低調だった。鮮やかな発色が1日しか続かないため在庫が難しく直前の平日に入荷する飲食業者は少なかった。一方、荷受と仲卸は入荷量の減少から資源の低迷を懸念している。
昨年から天日塩の製造に挑戦している増毛漁協の田邊康光さんは、6種類で合計千パックを商品化した。近く中国向けの大手ECサイトで販売する。手間やコストがかかるため、当面は「ユーザーのニーズに合わせたオーダーメードの商品として製造したい」と見据える。さらに町内の果樹園と提携し加工品も製作中で「6~7月には販売していきたい」と話す。