カレイ刺網に着業する野辺地町漁協の熊谷浩理事(勇宝丸=2.4トン)は、今年から青森県民生協と個人契約を結び、マコガレイの活魚販売に取り組んでいる。「前浜で獲れる魚を少しでも高く売りたい」という思いと「他店との差別化を図りたい」という量販店の狙いが合致。市場に流通しないフジツボなども好評で生協の売上げは伸びているという。
6日未明に発生した「北海道胆振東部地震」で全道的に停電状態となり、水産物の流通にも影響が広がった。札幌市中央卸売市場では競りを中止。搬入されていた水産物は氷を入れ替えたりシートで覆うなどして品質保持を図った。産地でも市場、地元加工業者の工場や冷蔵庫が稼働できず、休漁を余儀なくされる地域も出た。
海面サーモン養殖の成長産業化を実現するため、業界関係者が連携し「全国海面サーモン養殖推進協議会」を立ち上げた。東京都内で6日開かれた設立総会には会員60名以上が参加、想定していた予定数を超え、用意された部屋が満席に達するなど関係者の期待が高まるスタートとなった。
宮城県のナマコ種苗生産で8月、放流サイズや生残率よりも低コストと数量を重視する「粗放的放流」の沖出し作業が行われた。6月に飼育を始めたふ化幼生を採苗器に付着させ、3万個を超える稚ナマコを海中につるして中間育成。3カ月後を目安に放流する。
海と森企画株式会社(気仙沼市、森香乃雄社長)は業務用冷凍食品事業を本格化させる。気仙沼ブランドのメカジキを圧力パックで調理し冷凍処理。供給先である外食や飲食店はレンジアップするだけで、素材の持ち味を残したままの状態でメニューとして提供できる。調理場の人手不足に悩む外食業界の加工を担うことでサポート、他にないメニュー提案で差別化を図る。
道内で発生した地震の影響で、一部地域で発行が遅れます。また、記事の掲載にも制約を受け、FAX版イカ市況は休みました。
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水産新聞社
ひやま漁協熊石支所相沼地区の門脇謙哉さんは今年、自身が採取したムラサキウニを使い無添加の塩水パック加工に乗り出した。清浄性などの特性を持つ地元の熊石海洋深層水を紫外線殺菌冷却装置でさらに滅菌・低温管理して活用。むき身の洗浄や製品の品質管理でも徹底したこだわりを持ち生産。「門脇のウニ」を前面に押し出した専用ラベルを貼り、函館の鮮魚店に出荷している。
函館特産食品工業協同組合(古伏脇隆二理事長、組合員52社)は創立60周年を迎え、8月24日、函館市のホテル函館ロイヤルで記念式典・祝賀会を開いた。組合員や取引先など130人が出席。「イカ珍味加工のまち」として全国に知られる強固な産業基盤を築いてきた足跡の重みを噛みしめ、第3次イカ不漁期の苦境を乗り切って、100年に向け一層の発展を誓い合った。
大型船の解禁で本番を迎えた道東沖のサンマ漁は、不振の昨年を上回る滑り出しとなっている。漁業情報サービスセンター道東出張所によると8月28日現在の道東4港(花咲・浜中・厚岸・釧路)の水揚げは前年同期比37%増の5231トン(延べ隻数22%減290隻)。1隻当たりで8割増の18トン。太った魚体が多い。浜値は弱含み。
釧路市漁協総合流通センターは、道東産青魚の商品開発に力を入れている。主力のワンフローズンフィレーは、特にマイワシ製品の製造販売が伸長。大手生協宅配のPB商品にも採用され、今季増産を計画している。